舞台『あゆみ』 作・演出 柴幸男

12/9(金)15:00〜
横浜赤レンガ倉庫1号館 3階ホール
3000円

ツイッターで知り薦められ、前日に勢いで予約、観劇。自腹で観劇は恐らく初めてだ。そして赤レンガのホールに驚く。上演中、時々船の音が聞こえたからだ。海のそばで舞台を見ていると実感。

舞台袖から自然に8人の女優が歩いてくる。軽いストレッチ、ひそひそ話を始める。まだ始まってもいないのに、彼女たちにいきなり惹かれた。ようやく8人がホールの中心に円になり、スタート。
アミという女の一生を8人で演じ分ける。1人が演じれば、残りの7人は囲むように、ダンスのように動き回る。開演前のドキドキは彼女たちの身体性を予感していたからか?もう動いているだけで、だいぶいい。
灰色の床にチョークで一本の道を描く。これがメインの舞台装置。幼少期から高校生、社会人と年を経るごとに、チョークが線を書き足し、アミのフィールドが広がっていく。上からの照明が線の輪郭を浮かび上がらせる。もしこの道を選ばなかったら、もしくは歩んでいたらを繰り返す。過去を振り返り、ありえたかもしれない人生をも夢想する。けれども照明が一本の道を照らした時、どうあっても歩まなければならないと、ゆるぎない最後の一歩で示してくれた。号泣。

女優の顔と名前がチラシになく、とにかく残念。青いパーカー、灰色&茶色のカーディアガンの3人と、恐らく8人の中心と思われる、白っぽいベース衣装だけの女優がすごく気になった。